ずっとこの空の下で2

もう会えない君も今この空の下にいる。

四万温泉・積善館山荘に宿泊④・歴史ツアーに参加して館内外を散策

積善館宿泊記の4回目です。

今回は積善館さんが主催する「歴史ツアー」に参加した記事です。メインの会場は歴史ある本館です。

赤い橋の正面左側にあるのが本館です。

本館は玄関右側1~2階部分が1691年(元禄4年)に建てられました。日本最古の温泉建築として群馬県の重要文化財になっています。

16時にこちらの3階に集合します。

私たちは15時に山荘にチェックインして、二人して佳松亭の杜の湯で汗を流して部屋に戻ったらもう16時近く。髪も乾かさずに会場へと急ぎます。

昭和11年建設の山荘は国の登録有形文化財です。その山荘1階、我々の部屋のドアを開けて左側へ行きます。

階段の作りも渋いですね。クラシックホテルの趣です。

で、その下の階段をどんどん下っていきます。

廊下を進んでいくと、本館の3階に到着します。

本館3階部分の客間でスライドを見ながら最初の解説をいただきます。

この客間は江戸時代の1~2階部分に明治30年ごろ増築された3階客間です。現在は使われておらず、この部屋のみ見学ができます。

昔は窓側の広縁に廊下があったようです。

正面に赤い橋が見える位置です。

両壁も襖だったのでしょうか。隣の部屋とは障子1枚の世界だったのでしょう。

ツアー時以外には入れない客間を使って、靴を脱いで畳に座って解説をいただきます。お?解説はチェックインの時にお世話になったスタッフさんですね。

この歴史ツアーですが、積善館からによると

「 歴史ツアーとは:積善館の歴史、四万温泉の歴史、湯治の歴史などお話しする、約45分ほどのツアーです。当館のスタッフが交代で担当し、それぞれオリジナルの内容にてご案内いたします。 」

とのことです。

毎週の火・金・日曜の週3回16時スタート。

宿泊者のみ参加できます。予約は不要で16時にここへ集合です。

歴史の話しから始まって、例のアニメ「千と千尋の神隠し」の舞台になった場所をアニメのシーンと実際の館内の場所を比べながらの解説。赤い橋や外観や女中部屋、トンネルなどそのままでした。あのアニメのモデルになったことは間違いないですね。

そこから本館1階に降りての解説。ここは江戸時代の建物です。

昔の帳場です。今でいうフロントですね。

この裏手は家族の住居になっていたようです。

帳場にあった金庫。最近TVの開かずの金庫開けます番組に出たとか。

宮崎駿監督の色紙が2枚ありました。宮崎氏は2年に一度くらいお泊りにいらっしゃるそうです。

積善館で「千と千尋~」のイメージを描いたのでしょう。

いちばん奥に行くと、上段の間です。ここは身分の高い武士や代官が泊まったとされています。

家族の部屋の側にありながら一段10センチほど高くなっています。

泊まるのは侍ですから、賊が襲撃してきたら長い刀を抜いて戦えるように天井が高くなっています。

欄間には槍が置けるようになっています。江戸時代って感じですね。

昔の宿泊料金。

さて、ここからは屋外に出て建物の解説です。

赤い橋を渡った場所にて。30人くらい参加していましたでしょうか?

周りにはほかの観光客さん達も沢山います。

四万温泉の歴史の解説をいただくと、江戸時代の温泉は湯治目的なので、病に侵された人ばかり来ます。四万温泉には中之条からの道が乏しく、新潟方面から山を越えてくる方が多かったそうです。今ではもう道はないそうですが、ここから振り返って、

この正面の高い山を歩いて越えてきたそうです。新潟方面からは2週間ほどかかるそうで、皆さん病気ですから途中で亡くなる方も多かったそうです。

湯治は数か月に及び、その間にも病気で亡くなる方がいて、完治した方は帰らずそのまま四万に住み着いてしまう方もいたそうです。

明治になって中之条からの道が整備され馬車が通り、避暑地としても発展しました。そして昭和29年に国民保養温泉地第1号に指定されたのです。

赤い橋のところから建物の解説です。

前回まで記事内に何度も登場する建物「前新(まえしん)」です。

昭和5年建設、中之条町有形文化財です。1階が元禄の湯になるこの建物と、同時に解説してもらった自家源泉の位置など前回記事に詳しく書きましたのでご覧ください。

前新から新湯川を渡る「積善館の廊下橋」です。

昭和11年建設。こちらも中之条町有形文化財です。

そして廊下橋を渡った川向うにあるのが「向新(むこうしん)」です。

昭和11年建設。中之条町有形文化財です。

山荘建設時の残材で作ったそうです。客室19室あったそうですが現在は泊まれずに従業員宿舎になっているそうです。こんなすごい建物に泊まれる仕事って羨ましいですね。

向新の橋側は「薬膳や向新」という薬膳茶屋になっています。

薬膳粥や薬膳スイーツなど食べられます。週末のお昼頃のみ営業です。

これはツアーではないのですが、赤い橋からもう少し先に行くと、こんなお土産物屋さんも昔の旅館建築ですね。また旅館になるといいですね。

昔のタバコ屋さんとか、妻はこういう古いものが好きです。

温泉街もなかなか渋い風景です。

さて、本館に戻りまして、最後の見どころです。

本館玄関横にあるのが謎の階段です。

これは現在では使われておらず、だれも通っていません。

しかし江戸時代の昔から存在していたそうです。昔は外側に廊下があってそこへ外から入れる階段だったそうです。今では廊下は広縁になっているのでもう機能していないのです。

明治の図にも階段が存在しています。

先代の当主から、この階段は残すように言われているそうです。

ツアーで特別にカギを開けてもらって、この階段を上がらせていただきます。

上りながら、赤い橋方面。この本館玄関の屋根も昔の仕様です。

歴史のある階段でした。

上がった本館2階で終了、解散です。ありがとうございました。解説もわかりやすくて楽しかったです。

担当の方の100回記念だそうで、お土産にこんな団扇をいただきました。感謝です。

本館も玄関左手の建物は新しそうで湯治棟として宿泊可能です。

夕朝食は箱弁当でトイレ共同ですが、宿泊費もリーズナブルで雰囲気も良いのでいつかは本館に泊まりたいですね。

お、本館受付前にある電話室に妻が興味を示しました。

中には手回し式の黒電話です。ダイヤルが無いので交換手を呼び出すタイプでしょうか。

元禄の湯の先に、足湯があります。

その向こうには湯車という水車が回っています。

川の動力で回して、高温の湯を攪拌して冷ましたり、高い場所へ湯を上げて打たせ湯にしたりと活用。当時と同じ場所に復元されています。

元禄の湯の前の柱は湾曲していて、昔はそこには馬をつないであって馬が長年引っ張って曲がったそうです。柱の反対側はツナがこすれて削れていました。

帰りは本館2階から山荘に行くと、なんとトンネルで繋がっていました。

このトンネルも千と千尋~の場面に出てきたような。

この突き当りのエレベーターで山荘1階に到着です。水平方向は廊下やトンネルで結び垂直方向はエレベーターで移動です。

まるでタイムトンネルの様。江戸時代から明治を通って昭和初期に戻ります。令和に戻れるのは何時なのでしょう。

このツアーで歴史的なものをたくさん拝見できました。旅館そのものが見どころになっているのが積善館です。

次回に続きます。

カメラ オリンパスOM-D E-M1 MARKⅡ

レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED12-100mmF4.0 IS PRO  

    M.ZUIKO DIGITAL ED9-18mmF4.0-5.6

サブカメラ キャノン PowerShot G7X Mark2